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勉強してもすぐに忘れてしまう、本を読んでもなかなか身につかない――そんな悩みを持っていませんか?
精神科医の樺沢紫苑氏が書かれた『学びを結果に変えるアウトプット大全』は、学んだことを成果に変えるための具体的な方法をまとめた1冊です。この本で強調されているのは、「インプットよりもアウトプットが大切」という考え方。
現実世界を変えるには、読書や授業で得た知識(インプット)を、行動につなげること(アウトプット)につなげること。インプットとアウトプットの繰り返しが自己成長のカギになります。
この記事では、『アウトプット大全』を要約しながら、インプットとアウトプットの違い・アウトプットの黄金比・実践法を紹介します。

この記事はこんな人にオススメです。
- 本を読んでもなかなか身につかないと感じている人
- 学びや仕事の成果を上げたい人
- 向上心が強く、自己成長を感じたい人
インプットとアウトプットの基本
まず、この本でいう「インプット」と「アウトプット」の言葉の意味から理解しましょう。
インプット(入力)は情報を取り入れること
インプットは「本を読む」「授業を聞く」「動画を見る」など、情報を自分の中に取り入れることです。
「受験勉強は大量のインプット」と言われるとイメージしやすいのではないでしょうか。大学受験にむけて、英単語や英文法など大量に覚えた経験があると思います。
ただ、勉強することで頭の中の知識量は増えるかもしれませんが、その知識を使えるかは別の話です。
インプットだけでは現実世界はなかなか変わりません。
アウトプット(出力)は情報を外に出すこと
学んだことを「話す」「書く」「行動する」など、インプットした情報を外に出すことです。
多くの日本人は、中学生から高校生まで6年間も英語を勉強して、大量のインプットをしたにも関わらず、ほとんどの人が英会話ができません。それは、話すトレーニング(アウトプット)をしてこなかったからです。
この本では、アウトプットこそが自己成長につながり、あなたの現実(例えば、成績や人間関係、将来の夢など)を変えるカギだと強く主張しています。
アウトプットの「黄金比」 インプット3割:アウトプット7割の理由
樺沢先生によると、最も効率的に情報を記憶に定着させ、自己成長を促すためのインプットとアウトプットの割合は、インプット3:アウトプット7。

多くの人は、教科書を読んだり、授業を聞いたりする「インプット」ばかりに時間を使いがちですが(インプット7:アウトプット3くらい)、これだとせっかく入れた情報もすぐに忘れてしまいます。
脳は、「2週間に3回以上使われた情報」を「重要な情報」と判断し、忘れにくい「長期記憶」として保存する仕組みがあります。
インプットした情報をアウトプットにすることで、情報に触れる頻度が高まり、「重要な情報」となることで、記憶に残るようになります。
アウトプットするメリットはたくさん!
アウトプットを習慣にすると、良いことがたくさん起こります。
- 記憶に残る:学んだことが頭にしっかり定着します。
- 深い理解につながる:人に説明しようとすると、あいまいだった部分がはっきりします。
- スキルアップ:話す力、書く力、行動する力が向上します。
- 自己成長:どんどん新しいことに挑戦できるようになります。
- 現実が変わる:成績が上がったり、人間関係が良くなったり、夢に近づいたりするかもしれません。
- 楽しくなる:アウトプットして良い反応が得られると、もっとやりたくなります。
具体的にどうやってアウトプットするの?

具体的なアウトプットの方法として、「話す」「書く」「行動する」の3つの方法があります。
「話す」アウトプット
「話す」は、最も身近で取り組みやすいアウトプットです。 読んだこと、聞いたこと、自分が体験したこと、感想を第三者に言葉で話してみることでも大丈夫です。
例えば、読んだ本の内容を家族や同僚に説明してみるだけでも、脳は活性化され、記憶の増強、定着にも効果があります。人に話すときには、自分の言葉に置き換える必要があるため、理解が一気に深まります。
さらに応用として「教える」という形があります。人に教えるためには、より深い理解が求められるため、学びが一層深くなります。
「書く」アウトプット
「書く」ことは、「話す」こと以上に記憶への定着率が高いといわれています。
ノートにまとめる、SNSに感想を書く、ブログに記事を書くなど、様々な方法があります。書くことで自分の考えを整理し、体系化する力が養われます。
米国の研究では「タイピング」より「手書き」の方が記憶に残りやすいと示されています。
「行動する」アウトプット
学んだことを行動に移して初めて、現実世界が変わります。行動しなければ「知っている」で止まってしまい、自己満足に終わってしまいます。書籍では「行動こそが究極のアウトプット」とされています。
日常の中で小さくても具体的な行動を繰り返すことが、人生を大きく変える力になります。
私の実体験から学んだアウトプット術
『アウトプット大全』を読んで、「確かに!」と共感した部分を、自分の経験と重ねながら紹介します。
営業する(話すアウトプット)
「営業する」とは、売り込むことではありません。
営業の本質は、商品が持つ「本当の価値」「魅力」「すばらしさ」を正しく伝えること。
「営業する=価値を伝える」と考えると、私の普段のお仕事である新薬開発プロジェクトにも通じるものがあります。
- どれほど必要とされている新薬か、
- 会社への利益にどれほど貢献するか、
- この開発がメンバーの成長にもなる、等
開発中の新薬の価値をチームに伝え、プロジェクトメンバーの協力を得ることは日常茶飯事。メンバーとコミュニケーションをとり、プロジェクトを推進するのが、私(プロジェクトマネージャー)のお仕事です。
これって、開発プロジェクトの価値を伝えている=「営業している」とほぼ同じだ!と思いました。
目標を実現する(書くアウトプット)
目標を実現するためには、目標の書き方にちょっとしたコツがあります。
- 「ちょいムズ」な難易度設定
- 期限の明確化
- ToDoへの落とし込み
- 客観的な評価
- 小さな目標への分割
さらに、書いた目標は毎日目に入るように可視化することが大切です。
私も目標実現のアウトプットを日々実践しています。
私は、毎年の目標をメールソフトの下書きフォルダに書いて保管しています。メールソフトは毎日開くので、自然と目に入り、無理なく意識できます。
今年度は「TOEIC700点以上」を掲げ、月ごとに模試や復習、受験計画を立てて記録しています。日々の進捗をチェックできるので、モチベーションの維持にも役立っています。
情報発信する(行動のアウトプット)
情報発信することで、周囲からフィードバックが得られ、コミュニケーションが生まれます。
これは個人レベルだけでなく、組織にとっても大切なことだと私は考えています。
私の経験ですが、当時開発していた新薬の製造をラボスケールから商業生産スケールに拡大する際に、予期せぬトラブルが数多く発生しました。ラボスケールだと簡単にできることでも、生産現場では難しいことが多く、そのことを開発メンバーが十分に理解できていなかったのです。
そこで私は、開発部門から生産部門へ情報発信する会議体を定期的に開催するようにしました。定例会としてお互いの部門が率直に意見交換できる場を設けたことで、その後のトラブルを減らすことができました。
この経験から、情報発信は人や組織のつながりを強め、成長を加速させる力があると強く実感しています。
オススメのアウトプット力向上トレーニング
読書感想を書く
アウトプット力を向上するためのトレーニングとして読書感想を書くことが紹介されています。
カンタンな読書感想の書き方として「Before+気付き+ToDo」の3項目を書くやり方です。
さっそくマネして『アウトプット大全』の読書感想を書いてみました。
- Before:今のブログはアウトプットになっているのか?成長につながるのか?
- 気付き:ブログ執筆はまさに「書く」アウトプット!続けることで螺旋階段を上るように成長できる!
- ToDo:このブログを継続していく!
このブログも情報発信の一環として、自己成長のために始めました。『アウトプット大全』を読んで、「私の考えは間違っていなかった!」と確信できました。このブログを継続するモチベーションアップにもありました!
まとめ:アウトプットすることで人生が楽しくなる!
「インプット→アウトプット→フィードバック」というサイクルを回すこと。
これがアウトプットで一番大事なことです。アウトプットすることで、人生が楽しく豊かなものに変えられます。
『アウトプット大全』を通じて学んだのは、「行動して初めて知識は意味を持つ」ということです。本を読んで終わりにするのではなく、話す・書く・行動するのサイクルを意識的に回すことで、人生の変化を実感できるはずです。
私自身もこのブログを書くことをアウトプットの一環と捉え、学びを発信し続けていこうと思います。
『学びを結果に変えるアウトプット大全』
著者:樺沢紫苑(サンクチュアリ出版)
出版年:2018年